寝相が悪い原因と直し方|病気・枕・子どもへの影響を整形外科医が徹底解説
16号整形外科院長であり山田朱織枕研究所代表の山田朱織(やまだしゅおり)が解説します。

普段から診察室で患者様にお伝えしていることをできるだけそのままお伝えします。
「寝相が悪い」原因は主に3つ:①枕が体格に合っていない ②病気(睡眠時無呼吸症候群・レム睡眠行動障害)③寝返りスペースの不足。
多くの場合は①の枕が原因で、適切な枕に変えることで朝まで枕の上に頭が乗り、寝相が大きく改善します。なお「寝相が悪い」と「寝返りを打つ」は全く別のことです(詳しくは後述)。
目次
「寝相が悪い」と「寝返りをする」は全く違うこと
今回は「寝相が悪いのは枕に原因があるの?」ということについてお話したいと思います。
大前提として皆さんは「寝相が悪い」と「寝返りをする」ということを同じだと考えていませんか。これが全く違うことなんです。
寝返りというのは人間の生理現象なんです。人間が寝ている間に必ずしなくてはいけない、体に必要な生きていくために必要な生理現象なんです。
一方、「寝相が悪い」というのは身体に負担をかけているよくない状態と考えていただきたいと思います。
この2つは違うことなんだということをまず踏まえてください。

「寝相が悪い」には病気が隠れている可能性もある
私の知人でもあり尊敬する整形外科医・睡眠専門医である坪田聡先生はこのように言っています。「寝相が悪いという現象が大人になっても目立つ場合は、原因として何か体の不具合がある可能性があります。つまり、その背景に何らかの病気が隠れている可能性があるということです。」
特に大きな二つの病気、「睡眠時無呼吸症候群」と「レム睡眠行動障害」という病気です。これらを持っていると知らない内に夜中寝相が悪くなっているというから心配ですよね。

睡眠時無呼吸症候群で寝相が悪くなる
睡眠時無呼吸症候群は夜寝ている間に息が止まってしまう病気です。10秒以上呼吸が止まってしまってまた再び大きな呼吸をする。これを一晩に何回も繰り返してしまう恐ろしい病気です。様々な内科的な病気とも合併していると言われています。
レム睡眠行動障害で寝相が悪くなる
レム睡眠行動障害とは、寝ているにも関わらず夢を見ているその内容をまるで起きて動いているかのように行動してしまうという病気です。例えば夢の中で誰かと戦っていると体を実際に動かして隣に寝ている人を殴ってしまったり、怖い夢を見ると寝ているにも関わらずベッドの上に立ち上がって走ってしまったり、それによってベッドから落ちて骨折をしたりというさまざまな弊害が出てくる怖い病気です。
ですので、寝相が悪いというのも一つの症状として捉えて、あまり度を超えてひどい場合は専門の睡眠医に相談してみてください。
「寝相が悪い」一番多い原因は枕
「寝相が悪い」この原因にはさまざまな病気が原因としてあるというお話をしましたが、私の整形外科的な立場ではそれだけではないんです。
寝相が悪いその一番多い原因に、体に合わない枕を使っていることによって寝相が悪くなってしまうということが十分考えられるんです。
枕の高さが体格に合っていないと、首が安定しない。首が安定しないから夜中に無意識に頭の位置を直そうとして体が動く。これが積み重なって、気づけば頭と足が逆になっている・布団の端まで移動している、という「寝相が悪い」状態になるわけです。

寝相が悪い人に共通する5つの特徴
お客様からよく「うちの夫(妻・子供)は寝相が悪くて…」というご相談をいただきます。寝相が悪い人に共通する特徴をまとめました。
✅ 寝相が悪い人に多い特徴チェックリスト
- □ 朝起きると枕が頭の下になく、どこかに飛んでいる
- □ 体が斜めや頭足逆になっている
- □ 手や腕を頭の下に敷いて寝ている(バンザイ寝)
- □ うつ伏せで寝ることが多い
- □ 朝起きると肩こり・首の痛み・頭痛がある
→ 2つ以上当てはまる場合、枕が体格に合っていない可能性が高いです。
「手を頭の下に敷く」「バンザイして寝る」「うつ伏せになる」——これらはすべて、枕の高さが足りなくて首が不安定なため、無意識に頭を高くしようとしている行動です。枕を適切な高さに合わせることで、これらの行動はなくなることが多いです。
お子様の「寝相が悪い」も枕で改善
特にお子さんではよく親御さんから「うちの子は寝相が悪いんだけど、寝ていると頭と足が逆になってしまうとか、ひどいとベッドから落ちてしまうほど寝相が悪いんですがどうしたらいいですか?」という質問をいただきます。
まずは病気を疑う前にやっていただきたいチェックがあります。それはその体格のお子様に合う枕を使用しているかどうかということです。ふかふかの枕を使ったり、大人と同じような凹凸の枕を使ってしまったりすると、自然と寝相が悪くなってしまう可能性が十分にあるんです。
これまでにたくさんの子供に枕の調節を指導してきました。一人一人に合う高さ、子どもは成長が早いのでどんどん身長や体重が変わっていきます。それに合わせて刻々と枕の高さも変えていきます。これがきちんとできるとなんとお子さんの寝相が良くなるんです。
お母さんやお父さんが驚くことに「うちの子供がちゃんと枕に頭が乗って寝ているんです」とか「最近、寝相がよくなって枕の範囲内で寝返りを打って寝るようになったんです」という言葉を聞くのは日常茶飯事のことなんです。ですのでまず、子供の寝相が悪いなと思ったら適切な枕を使用するというところから始めていただきたいと思います。

大人になっても「寝相が悪い」場合も枕を見直してください
大人になっても寝相が悪い場合に、もし朝枕がズレていたり、朝から身体の体調が不良だと思われる方はきちっと枕を自分に合った形で調節してみて、その範囲内で寝相よく、そして寝返りが適度にできて寝ること。これをできればあなたの睡眠は変わると思います。
「寝相が悪い」とは:首の姿勢が悪くなっている状態
では、「寝相が悪い」という具体的な状態を見てみましょう。
このようにうずくまっている。手足を丸めたり、足の上に手が乗ったり、また頭のところを見てみると枕が飛んでいますよね。このように枕が頭の下から外れてしまって首の姿勢が非常に悪くなっている。これは寝相が悪いという状態です。
時にはあまりにも頭が不安定になり首が痛くなったりすると、このように枕を抱えこんで寝てしまうなどというような抱き枕的な使い方をしてしまうようなことにもなりかねません。
またはこのように本来枕がある場所ではなくて頭足が逆になってしまって、そして頭も枕から落ちそうな不安定な状態で両手を広げて何とかバランスをとっている。これもかなり苦しい寝相が悪い状態です。
「寝相が良い」とは:枕に頭が乗った状態が朝まで続く
「寝相が良い」とはどんな姿勢なのかをご覧いただきます。ほぼ布団やベッドの中央に寝ていただく。枕を適切に合わせると枕に頭が乗った状態でこれに対して垂直の形で体がセットされます。
夜中動いている時にもこのように左を向いても右を向いても、体の軸がぶれませんので元のところに戻ってくることができるわけです。

合っていない枕は枕がずれたり、体が段々斜めになっていって寝る場所の軸がブレてきてしまいます。軸がブレると骨盤の位置が変わってきてベッドに対して垂直ではなくズレが生じてきます。
しかし、枕の高さが適切に合っていると、何度寝返りを打っても必ず元の場所に戻ることができるわけです。
適切な寝返り、一晩に20回から30回健康な方は寝返りを打つと言われていますが、ぜひ楽に寝返りを打ちながらぐっすりと体も心もリラックスして眠れるという環境を作ってみてください。
寝相を改善する方法
「寝相が悪いのを直したい」というお声を多くいただきます。寝相の改善は、まず原因を特定することから始まります。
◆ 寝相改善のステップ
- まず枕を見直す:体格に合った高さ・適度な硬さ・平らな形の枕に変える。これだけで多くの場合は改善します。
- 寝返りスペースを確保する:子供・パートナーとの添い寝、抱き枕・ぬいぐるみなど寝返りを妨げるものを取り除く。
- マットレスを確認する:柔らかすぎるマットレスは体が沈み込んで寝返りができなくなる。適度な硬さが必要。
- 改善しない場合は専門医へ:上記で改善しない場合、睡眠時無呼吸症候群などの病気も考えられる。睡眠専門医への相談を検討する。
適切な枕で正しい睡眠姿勢で寝ることが自分に必要なんだということに気付いていただけると思いますので、ぜひチェックしてみてください。
ドクター考案の『整形外科枕』による症状の改善
山田朱織枕研究所では整形外科枕という、睡眠姿勢によるさまざまな症状の改善を目的としたオーダーメイド枕を提供しています。整形外科枕は16号整形外科の山田朱織医師監修のもと、開発されました。
枕の高さを合わせると枕の範囲内でスムーズに寝返りが打てます。その結果、体軸がブレずに朝まで枕の上に頭が乗ったまま、寝相よく眠れるようになります。

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「朝まで枕の上に頭がある!」寝相が改善したお客様の声
コラムでお伝えした「正しい寝返り」と「悪い寝相」の違い。整形外科枕を使い始めたことで、実際に寝相がどう変わったのか、リアルな感想をピックアップしました。
1. 「枕から頭が落ちる」ことがなくなりました
「使い始めて確実に変わったのは、寝ている間に手を上に上げたり、枕から頭が落ちたりすることがなくなったことです。これまでは寝相が悪くて布団をはいでしまうこともありましたが、今は朝まで枕がズレていない感覚があります。」
—— 以前は寝相の悪さに悩んでいたお客様
2. 首の負担が減り、翌朝の「頭重感」がスッキリ
「寝ていてとてもしっくりくる感じがあり、硬さも気になりません。首にかかる負担が少なくなったおかげで、翌朝の頭重感がなくなりました。寝相も改善しているようです。目覚めの良さを考えれば、納得の内容です。」
—— 起床時の疲労感があったお客様
3. いびきが消え、夜中に起きることもなくなりました
「以前の枕ではいびきが出るようになっていましたが、新調したその日からいびきがなくなりました。夜中に目が覚めてしまう症状も改善。この枕は頭の位置を変えずに体を横にする寝返りがとても打ちやすく、熟睡できています。」
—— いびきと睡眠の質に悩んでいたお客様
睡眠専門医も指摘する「寝相」と「枕」の関係
コラムでも触れた通り、大人になっても寝相が悪い場合、それは枕が合わずに身体が悲鳴を上げているサインかもしれません。「手を上げて寝る」「枕を抱え込む」といった不自然な寝相は、適切な高さの枕で解消できることが多いのです。
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「山田朱織(やまだしゅおり)とは?」
16号整形外科院長 医学博士
㈱山田朱織枕研究所 代表取締役社長 マクラ・エバンジェリスト
治療の一環として枕を指導する「枕外来」を開設し、
睡眠姿勢や枕の研究を行っております。
普段から診察室で患者様にお伝えしていることを
できるだけそのままお伝えしております。
よくあるご質問(FAQ)
Q. 寝相が悪いのはなぜですか?
A. 主な原因は3つです。①枕が体格に合っていないため首が安定せず体が不自然に動く(最多)、②睡眠時無呼吸症候群・レム睡眠行動障害などの病気、③添い寝・抱き枕などによる寝返りスペースの不足。朝起きると枕が頭の下にない場合は、まず枕の見直しから始めることをおすすめします。
Q. 寝相が悪いと寝返りを打つことは同じですか?
A. 全く違います。寝返りは人間の生理現象で、一晩に20〜30回打つことが健康の証です。枕の範囲内でコロコロ寝返るのは良いことです。一方、寝相が悪いとは枕から頭が落ちたり、布団の端まで体が移動したりする、体に負担がかかっているサインです。
Q. 寝相が悪い人の特徴は何ですか?
A. 朝起きると枕が頭の下にない・体が斜めや頭足逆になっている・手を頭の下に敷いて寝ている・うつ伏せが多い・朝から肩こり首痛がある、といった特徴があります。これらは多くの場合、枕の高さが合っていないことが原因です。
Q. 寝相が悪いのを直す方法はありますか?
A. 最初に試すべきは枕の見直しです。体格に合った高さ・適度な硬さ・平らな形の枕を使うと、自然と体軸がブレずに朝まで枕の範囲内で眠れるようになります。それでも改善しない場合は睡眠時無呼吸症候群などの病気も考えられるため、専門医への相談を検討してください。
Q. 子供の寝相が悪いのも枕が原因ですか?
A. 子供の寝相が悪い場合も、まず体格に合った枕を使えているかどうかを確認してください。ふかふかの枕や大人と同じ凹凸枕を子供に使わせていると、首が安定せず寝相が悪くなりやすいです。適切な枕に変えると寝相が良くなる子供は非常に多いです。
本コラムの内容は動画でもお話ししています▼
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