夏の夜に手足がしびれる原因と3つの対策|冷え・エアコン・パジャマを整形外科医が解説
16号整形外科院長であり山田朱織枕研究所代表の山田朱織(やまだしゅおり)が解説します。

普段から計測の現場で皆様にお伝えしていることをできるだけそのままお伝えします。
目次
夏の夜に手足がしびれる原因:首・腰の冷えで神経が影響を受ける
夏になると、朝起きたときに手や足がしびれていた、夜中にしびれで目が覚めた——そんなお悩みが増えます。
暑さが続くと、冷房をつけっぱなしにしたまま半袖・ハーフパンツで就寝される方が多くなります。ところが、就寝中は日中より体の動きが少なく血流が循環しにくいため、気がつかないうちに首や腰が冷えてしびれを引き起こすことがあるのです。

首の中には末梢神経が走っており、手先まで伸びています。首が冷えると手がしびれるのはこのためです。同様に、腰から足先まで神経が走っているため、腰が冷えると足がしびれます。
大事なのは首から手先、腰から足先を冷えないように予防することです。以下の3つの対策を今夜から試してみてください。
夏のしびれと冬のしびれの違い:夏特有のしびれは「冷え」が主因であり、冬の神経圧迫によるしびれとは性質が異なります。朝起きたときだけしびれる・通年でしびれが続くといった場合は、別の原因(首の神経・手根管症候群など)も考えられます。
対策① エアコンの設定温度は28〜29度に

夏場、寝入りばなが暑いからと25〜26度に設定している方がいますが、就寝中はそれでは冷えすぎです。
就寝中は寝返りを打つ程度しか体を動かさないため、起きているときほど血流が循環しません。そのため手足の末梢が冷えやすくなります。
目安は28〜29度。「暑くはないな」という体感温度を保つことが重要です。

対策② パジャマは長袖・長ズボンを選ぶ
理想的な寝るときの格好は、上は長袖、下は長ズボンです。
首から出る神経が手先まで伸びているため、首〜腕が露出すると冷えて手がしびれます。長袖であれば神経の走行に沿って全体をカバーできます。下は腰から足先の神経を冷やさないために長ズボンが有効です。
暑い場合は薄手で通気性のよい素材を選べば問題ありません。綿・リネン・接触冷感素材など、さらっとした肌触りのものがおすすめです。
対策③ 掛物はタオルケットより薄手の羽毛布団
夏場にタオルケットを使っている方は多いですが、実はタオルケットには2つの問題があります。
1つ目は体に纏わりついて寝返りがしにくいこと。寝返りがうまく打てないと血流が滞り、しびれの原因になります。2つ目は、寝ている間に自分で剥いでしまい結果的に体が冷えることです。
夏の掛物は薄手の羽毛布団がおすすめです。さらっとした肌触りで体に纏わりつきにくく、寝返りがしやすい。朝まで適度に体を保温してくれます。
適切な温度のエアコン・長袖長ズボンのパジャマ・薄手の羽毛布団——この3つを揃えるだけで、夏の手足のしびれは大幅に予防できます。
冷え対策だけでは不十分:枕が合っていることも重要
3つの冷え対策をしっかり行っても、枕が体に合っていなければ夏の夜のしびれは防げません。
合わない枕では首の姿勢が悪くなり神経が圧迫されます。また、寝返りが打ちづらくなって体の下に熱がこもり、暑さで目が覚める原因にもなります。
適切な枕の4条件
| 条件 | なぜ重要か |
|---|---|
| ①高さが体格に合っている | 仰向け・横向きの両方で首の姿勢が整い、神経への圧迫が最小限になる |
| ②適度な硬さがある | 頭が沈みすぎず、首がぐらつかず安定する |
| ③凹凸がなく平ら | 丸い頭がコロコロ転がりやすく、寝返りがスムーズになる |
| ④メンテナンスができる | 体格の変化や素材の劣化に合わせて適宜調節できる |
山田朱織枕研究所の整形外科枕:4条件をすべて満たすオーダーメイド枕
山田朱織枕研究所の整形外科枕は、上記4条件を満たすように設計されています。
計測では仰向き・横向き・寝返りの3方向での高さを確認し、最も首の姿勢が安定する高さを決定します。枕診断士が対面で一人ひとりの寝姿勢を見ながら5mm単位で調整するため、量販店のオーダーメイド枕とは精度が異なります。

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遠方の方やご来店が難しい方には、オンラインで購入して自分で高さを調節できる「整形外科枕ドクターズピロー」があります。ウェブサイト上の自動計測システムに身長・体重などを入力すると適切な高さが算出され、そこから微調整が可能です。
よくあるご質問
夏の夜に手足がしびれる原因は何ですか? +
主な原因はエアコンによる冷えすぎです。首の末梢神経が冷えると手がしびれ、腰の神経が冷えると足がしびれます。夏は薄着・冷房つけっぱなしで就寝することが多く、就寝中に首や腰が想定以上に冷えて神経機能が低下しやすくなります。合わない枕で首の姿勢が悪い場合も症状が悪化します。
夏の夜のエアコンは何度に設定すればいいですか? +
28〜29度が目安です。25〜26度では就寝中に体が冷えすぎます。「暑くはないな」という体感温度を保つことが重要です。タイマーで切ると熱中症リスクが上がるため、つけっぱなしをおすすめします。
夏の掛物はタオルケットより羽毛がいいですか? +
薄手の羽毛布団をおすすめします。タオルケットは体に纏わりついて寝返りがしにくく、寝ている間に自分で剥いでしまい結果的に冷えてしびれることがあります。薄手の羽毛は体に纏わりつきにくく寝返りもスムーズで、朝まで適度に保温できます。
冷え対策をしても夏のしびれが改善しない場合はどうすればいいですか? +
枕の高さが合っていない可能性があります。また、冷えではなく首の神経(頚椎ヘルニア・変形性頚椎症)や手首の神経(手根管症候群)が原因の場合は、冷え対策だけでは改善しません。しびれが通年続く・起き上がっても消えない場合は整形外科への受診をおすすめします。
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「山田朱織(やまだしゅおり)とは?」
16号整形外科院長 医学博士
㈱山田朱織枕研究所 代表取締役社長 マクラ・エバンジェリスト
治療の一環として枕を指導する「枕外来」を開設し、
睡眠姿勢や枕の研究を行っております。
普段から計測の現場で皆様にお伝えしていることを
できるだけそのままお伝えしております。
本コラムの内容は動画でもお話ししています▼
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