コラム詳細

不眠症と枕の関係|悪循環に陥る前に枕を見直すべき理由【整形外科医解説・症例あり】

16号整形外科院長であり山田朱織枕研究所代表の山田朱織(やまだしゅおり)が解説します。

目次



不眠症で睡眠薬を飲まないと不安(Bさん、女性・70歳)

Bさんは五年ほど前から不眠症を自覚し、精神科で「神経症性不眠症」と診断されました。睡眠薬と精神安定剤を処方され、以降は薬を服用して眠る毎日。しだいに、薬を飲まなければ不安で床につくこともできなくなってしまいました。


ところが、ようやく眠れたと思っても、夜中に何度も目覚めてトイレに行くし、隣で寝ているご主人に揺り起こされることもあります。いびきがひどいうえ、しょっちゅう呼吸が停止してグッという変な声を出すためです。恐怖さえ覚えて、ますます眠れないとおっしゃいます。

日中の眠気も強いので、Bさんは「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」を疑い、専門病院でひと晩泊まり込みのポリソムノグラフィー検査を受けました。その結果、医師から「たしかにSASの発作はあるが、健康保険が適用となる持続性気道陽圧呼吸(CPAP)を装着するほど重症ではない」と説明されました。要するに、診断は決定したけど、治療法がないということです。

睡眠時無呼吸症候群(SAS)はオーダーメイド枕で改善

医療機関によっては、SASの患者に横向きで寝ることを指導するところもあります。Bさんも抱き枕を使って、できるだけ横向きで寝るように努力していましたが、たいした効果はなく、やはり毎晩のように発作が起こります。

一方、整形外科的には、就寝中に肩や腕が痛むだけでなく、朝起きたときから肩こりや頭痛がありました。そこで、通院していた整形外科の担当医(枕診断士のひとり)が「枕を替えれば睡眠の質が変わるかもしれない」と考え、Bさんの体格や自宅の睡眠環境も考慮したうえで、整形外科枕の計測をしてくださったのです。

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    オーダーメイド枕「整形外科枕」

オーダーメイド枕の整形外科枕

整形外科枕を使い始めて二週間ほどたったころ、Bさんから私のもとに、肩こり、いびき、無呼吸発作、不眠の四つの症状が軽快したというハガキが届きました。

「新しい枕を使い始めた夜から、いびきが静かになったと家族に喜ばれました。無呼吸発作もわからなくなり、ゆっくり眠ることができます。それよりびっくりしたのは、依存症のような状態になっていた睡眠薬をやめることができたことです。未来が開かれた思いがいたします」

—— Bさん(70代女性)

いびき対策にはオーダーメイド枕を試してみよう|枕の高さと呼吸の関係

複数の原因がからみ合って起こっていたBさんの不眠症が、枕ひとつで解消した事実には、計測した整形外科医も、枕を開発した私自身も驚かずにはいられませんでした。

神経症性不眠と枕不眠の関係

「神経症性不眠」は、「眠れない、眠れない」と過度に心配し、思い悩むうちにどんどん症状が悪化してしまう状態です。「眠らなければならない」「なんとかして眠ろう」と努力すればするほど、精神的緊張と興奮が高まり、ますます眠れなくなってしまいます。

一方、「枕不眠」は一過性の不眠のなかでも、もっとも頻度の高い不眠です。Bさんの場合、担当の整形外科医がこの枕不眠も複合しているのではないかと疑ったことから、解決の糸口が開かれました。枕不眠こそが、Bさんの神経症性不眠の根源だったのです。

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悪循環に陥る前に枕を見直す重要性

慢性的な不眠の原因が枕にあるケースは少なくありません。ところが、本人がなかなかその事実に気づかないと、症状が長引くだけではなく、いろいろと二次的な弊害が起こり、どんどんやっかいなことになってしまいます。複数の原因がからみ合えば、対処するのも大変です。悪循環に陥る前に、一度は枕を見直してみてください。

枕不眠が引き起こす悪循環

枕が合わない
夜中に目が覚める
「眠れない」不安が高まる
神経症性不眠へ移行

枕を見直すことがこの連鎖を断ち切る第一歩になります

出典(枕革命ひと晩で体が変わる、山田朱織、講談社)

山田朱織枕研究所 | 枕カルテ実績データ

山田朱織枕研究所にお越しの方の「不眠」実態

枕計測にお越しくださった 5,226名 の枕カルテを分析したところ、「不眠」を訴える方の割合や、 関連する睡眠悩みの実態が明らかになりました。 「枕不眠」は思っている以上に多くの方に関係しています。

「不眠」をチェックした方

7.6%

5,226名中 397名

女性の不眠訴え率

8.4%

男性 6.5% より高い傾向

疲労感・熟睡感なし

46.4%

睡眠悩みの中で最多

睡眠に関するお悩みの割合(複数回答)

n = 5,226名

疲労感がある・熟睡感がない 46.4%
2,423名
中途覚醒(夜中に目が覚める) 36.7%
1,916名
いびき 29.1%
1,522名
寝つきが悪い 27.1%
1,415名
トイレに起きる(夜間頻尿) 26.4%
1,379名
無呼吸 10.7%
560名
不眠(自覚症状としてチェック) 7.6%
397名 ※睡眠悩みの中で最も自覚されにくい症状の一つ

年代別「不眠」チェック率

生年記載のある 3,095名を対象

10代
11.5% 3名
20代
5.2% 9名
30代
5.9% 28名
40代
6.2% 45名
50代
6.1% 60名
60代
4.2% 23名
70代
4.3% 6名
80代
19.4% 6名
全体平均 7.6%(オレンジ色は平均を超える年代)

性別「不眠」比較

女性

8.4%

2,932名中 247名

男性

6.5%

2,294名中 150名

※ データ出典:山田朱織枕研究所 枕カルテ(2026年6月集計)n = 5,226名
※ 睡眠悩みは複数回答のため、合計は100%を超えます
※ 年代別グラフは生年記載のある3,095名を対象に集計

  • 整形外科枕計測

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「不眠の悪循環」から解放された喜びの声

コラムで解説した「枕不眠」。その原因を取り除くことで、
長年の不眠症や生活習慣までが劇的に変わった方々の実録をご紹介します。

「首の手術を真剣に相談していた私が、マッサージも不要に」

長年の不眠症で、起きると常に疲れていました。首の痛みは肩や背中全般に広がり、あまりの痛さに本気で首の手術を医師に相談していたほどです。
ところが整形外科枕を使い始めて2週間、明らかに全身の痛みが消えています。寝つきも良く、熟睡できるようになりました。

—— ヘルニア・ストレートネックでお悩みの利用者様

「3時間が限界だった睡眠が6時間に。生活リズムが整いました」

これまで連続3時間眠るのが最長でしたが、枕を変えて6時間連続で眠れた日があり、時計を見て目を疑いました。
今は自然に朝6時前後に目が覚め、生活リズムが整いつつあります。

—— 10年来の不眠でお悩みの利用者様

「『高い枕じゃないと眠れない』という思い込みが消えました」

頭を高くしないと眠れない習慣があり、夜中に何度も目が覚めていました。自分の中の思い込みが払拭され、夜中に目が覚める回数が激減。頭痛の頻度も少なくなりました。

—— 不眠・中途覚醒でお悩みの利用者様

睡眠の質への投資:「高い」が「安い」に変わる瞬間

「枕に4万円は高いかも…」と迷われる方も多いですが、「不眠が改善され、マッサージ代や薬代が不要になった今では、むしろ安いと感じる」というお声を多く頂きます。

よくある質問

Q. 睡眠薬を飲まないと眠れないのは枕のせいですか?

精神的なストレスだけでなく「枕不眠」が複合しているケースが多々あります。枕が合わないことで生じる身体的緊張が不安を増幅させている場合、適切な高さの枕で物理的に安定させることが解決の糸口になります。

Q. いびきや無呼吸発作に枕は効果がありますか?

はい。枕の高さが5mm違うだけで気道の通りやすさが変わります。体格に合った適切な高さの枕は、喉の圧迫を防ぎ、スムーズな呼吸をサポートするため、いびきや軽度の無呼吸発作の改善が期待できます。

Q. 神経症性不眠と枕不眠はどう違いますか?

神経症性不眠は「眠れない」という不安が精神的緊張を生み眠れなくなる状態です。枕不眠は枕の高さが合わないことによる身体的不快が原因の不眠です。両者が複合しているケースも多く、枕不眠を解消することで神経症性不眠の根源を取り除ける場合があります。

Q. 痛みで眠れない場合も枕で改善しますか?

首・肩・腕の痛みで夜中に目が覚める場合、枕の高さが合っていないことが原因のひとつになっているケースがあります。また痛みによる睡眠障害には「痛む→眠れない→痛みが増す」という悪循環もあり、枕の見直しと並行して痛みの種類に応じた対処も重要です。

  • 診察をしている山田朱織

    「山田朱織(やまだしゅおり)とは?」

    16号整形外科院長 医学博士
    ㈱山田朱織枕研究所 代表取締役社長 マクラ・エバンジェリスト
    治療の一環として枕を指導する「枕外来」を開設し、睡眠姿勢や枕の研究を行っております。普段から診察室で患者様にお伝えしていることをできるだけそのままお伝えしております。

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  • 「5mmを調整する枕」

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