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頚椎症で夜中に痛くて目が覚める方へ|夜間の姿勢管理と5mmの枕調節を整形外科医が解説

頚椎症で夜中に痛くて目が覚める方へ|夜間の姿勢管理と5mmの枕調節を整形外科医が解説

16号整形外科院長であり山田朱織枕研究所代表の山田朱織(やまだしゅおり)が解説します。

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山田朱織が診察をしている様子

普段から診察室で患者様にお伝えしていることをできるだけそのままお伝えします。


「夜中に首の痛みで目が覚める」「横向きに寝ると腕がしびれる」「朝起きると首が痛くて動かしにくい」――頚椎症の方からよく聞くお悩みです。

日中の姿勢に気をつけている方は多いですが、就寝中の姿勢管理にまで目を向けられている方はほとんどいません。実は一晩の睡眠姿勢が首の神経の状態を大きく左右しており、枕のたった5mmの高さの差が「神経への圧迫あり」か「神経が楽な状態」かを決める分かれ道になっています。

目次


本コラムでは頚椎症の方の夜間の姿勢管理の重要性と、枕の高さ調節で神経を安静に保つ方法を詳しく解説します。

なお、頚椎症の種類(脊髄症・神経根症)と、寝るときの首の角度の基礎知識については、統合済みの詳細解説コラムをあわせてご覧ください。
頚椎症性神経根症は枕で改善できる|原因・治療・首の角度まで整形外科医が解説

レントゲンがきれいでも症状が重い理由――「姿勢」が鍵を握る

今から2つのレントゲン写真をお見せします。AさんとBさんのレントゲン写真です。

Aさんは75歳の女性、Bさんは50歳の女性です。皆さん、この2つのレントゲンを見てどちらが症状が重いと思いますか?

頚椎症のレントゲン比較:75歳のAさんと50歳のBさん

感覚的にはどうしてもレントゲン写真で変形が強い・形が悪いほど症状が強いのではないかと思うのではないでしょうか。50歳のBさんのレントゲンはあまり形も悪くなく変形も強くない、症状も軽いのではと。

実は逆なんです。

このレントゲンを撮った時にはBさんの方がレントゲンはきれいでも症状はとても重かったんです。首の痛み、手のしびれ、動作がしにくい、といった症状がありました。一方、Aさんの方は軽い肩こりだけです。

何が言いたいかというとレントゲン上で症状が重そうに見えても、実際にはその症状とは直接の関係はないんです。もちろんそれが逆の場合もありますけれども、症状とレントゲンが一致しないことは多くの整形外科医が認識していることです。

では、なぜ症状が重くなるのでしょうか。その大きな一つの原因として「姿勢」があります。

首の姿勢が悪くなってしまうと首の中の変化がそんなに強くなくても強い症状が出ます。逆に言えば姿勢を良くしておくことで、たとえ首の中に強い変形があったとしても症状を出さずに済むんです。そこで首の姿勢の管理がとても重要になってきます。

この姿勢管理を2つのタイミングに分けて考えてください。

頚椎症の姿勢管理:起きている時と寝ている時の2つのタイミング

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夜間の姿勢管理にも目を向けてください

姿勢管理を「寝ている時」と「起きている時」に分けて考えなければならない理由は、意識があるかどうかの違いです。

起きている時は自分の意識で良い姿勢を取ろう・正しい姿勢でいようと思うしそれをすることができます。でも、寝ている時は意識がないのでその姿勢管理を自分で意識的にすることはできないわけです。

では寝ているときどうすればいいか。それは正しい・自分の体に合った寝具を選ぶこと。今晩体を預ける寝具を適切な状態に整えること。これができれば夜間の姿勢管理が正しく行うことができます。

寝ているときの姿勢を決定してしまう最も大きなアイテム。それはとベッドや布団です。この2つの条件を整えることで正しい夜間の姿勢管理を行いましょう。

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頚椎症の夜間姿勢管理と枕の役割

頚椎症の方が「楽な寝方」を見つけるための考え方

頚椎症の方から「どんな寝方が楽ですか」「横向きと仰向け、どちらがいいですか」とよく聞かれます。

答えは「自分の体格に枕の高さが合っていれば、仰向けでも横向きでも良い」ということです。

大切なのは寝方の向きではなく、どの向きで寝ても首の角度が適切に保たれているかどうかです。

「楽な寝方」の3ポイント

  • 仰向け:首の角度が約15度になる枕の高さを確保する(高すぎても低すぎてもNG)
  • 横向き:体が布団と平行になり、肩と頭の高さが合う枕の高さが必要(仰向けより数cm高くなることが多い)
  • 寝返り:どちらの向きでも同じ高さで対応できるよう、枕の幅と硬さを確保する

「横向きで寝ると腕がしびれる」という方は、横向き時の枕が低すぎて首が折れ曲がり、神経を圧迫しているケースが非常に多いです。まず枕の高さを疑ってください。

「仰向けで寝ると首が痛い」という方は、枕が高すぎて首が前屈し神経の通り道が狭まっている可能性があります。

詳しく解説

寝るときの首の角度が15度が良い理由・確認方法はこちら

脊髄神経の安静を保ち良い姿勢で眠る

私と父は約50年も前からこの夜間の姿勢管理――すなわち枕を一人一人の患者様に適切に調節ということをやってきました。

そこで分かったことは夜間の姿勢・首の姿勢を整えることによって、脊髄神経と神経の枝である神経根の部分を安静に保ち悪い刺激が加わらないようにうまく眠ることができる。そのためには枕の高さ調節が重要だということです。

では、実際に寝た時に首の骨や椎間板・神経がどのような状態になるのか見てみましょう。

枕の上に頭がこのように乗ったとき、首の前側と首の後ろ側、このすぐ上には気道があります。後ろ側には脊髄と神経の本管と枝の細い神経があるわけです。

すなわち枕の高さが変わることによって――低かったり高かったりすることによって――首の角度が容易に変わってしまう。この角度が変われば当然神経の状態が曲がったり、良い状態になったり悪い状態になったりが変化してしまうのです。

枕の高さと首の角度の関係(神経の圧迫イメージ)

首の角度が約15度ぐらいになるように一人一人の体格に合った高さに調節する。それは実際にはこのようにたった5ミリの高さの違いで首の角度が変化してしまうんです。

5mmの高さで首の角度が変わる仕組み

5mmで変わる:神経の圧迫と解放の分かれ道

5ミリの高さを足すのか引くのか、これだけで首の角度が容易に変わって首の神経を圧迫するのか首の神経が楽になるのか、大きな2つの分かれ道となるわけです。

「夜中に首が痛くて目が覚める」の正体
就寝中に枕の高さが合わず、首の角度が崩れたまま何時間も神経が圧迫され続けた結果です。 一晩に20回以上行う「寝返り」のたびに首に無理な力がかかり、朝の痛みや硬直につながります。 これは意識がある状態ではコントロールできないため、枕という道具で解決するしかありません。

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首の緊張がとれて痛みやしびれを改善

適切な高さに上向き・横向き・そして寝返り。この3つの条件に合うように高さを決定することがすなわち首の神経を楽にすることです。この神経が楽になるとどうなるかというと、首の緊張がとれて神経の圧迫されていた部分の痛みやしびれを改善します。

一方でスムーズに寝返りが打てることによって筋肉の緊張がほぐれ、血流が促されて神経にも血管から栄養が行き、一晩寝ている間に神経が回復するような条件を整えることができるわけです。

わずか5mmの高さの差で変わる寝返り

【理想】適正な高さ

特徴: 肩と骨盤が同時に、コロコロと軸がブレずに回転。余計な筋力を使わず、自然な寝返りが可能です。

【NG】わずか5mmのズレ

特徴: 骨盤にグッと力を入れないと体が回らず、肩が後から遅れて動きます。一晩で20回以上これを繰り返すと大きなエネルギーロスになります。

この「5mmの差」が、スムーズな寝返り=神経が回復する眠りにつながります。

寝ている時間をただのスキマ時間・ただのオフタイムと思わずに、積極的に体をリセットする大事な時間と考えてください。今晩から枕を合わせ、頚椎症の方でも楽な姿勢・自分の神経にとって良い姿勢で眠ることを心がけてください。

ドクター考案の『整形外科枕』による症状の改善

山田朱織枕研究所では整形外科枕という、睡眠姿勢によるさまざまな症状の改善を目的としたオーダーメイド枕を提供しています。整形外科枕は16号整形外科の山田朱織医師監修のもと、開発されました。

夜間の姿勢管理・首にとって良い姿勢で眠るためには枕を適切に合わせることが重要です。

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    「山田朱織(やまだしゅおり)とは?」

    16号整形外科院長 医学博士
    ㈱山田朱織枕研究所 代表取締役社長 マクラ・エバンジェリスト
    治療の一環として枕を指導する「枕外来」を開設し、
    睡眠姿勢や枕の研究を行っております。
    普段から診察室で患者様にお伝えしていることを
    できるだけそのままお伝えしております。

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