コラム詳細

マットレス・布団・枕を見直してひどい肩こりを治す方法|寝具の3大条件を整形外科医が解説

マットレス・布団・枕を見直してひどい肩こりを治す方法

16号整形外科院長であり山田朱織枕研究所代表の山田朱織(やまだしゅおり)が解説します。

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今回は重症のひどい肩こり=難治性肩こりを寝具から改善する方法について解説します。

重症の肩こりとは、自分自身でひどいと感じるものだけでなく、医師から見て明らかな原因があるもの、そしてなかなか治らず長く続いているものを指します。長く続くとメンタルにも影響し、辛さから抜け出せなくなることも少なくありません。

前回は「医療×オーダーメイド枕」という切り口でお話ししました。今回はお布団・マットレスという寝台と枕を見直して肩こりを改善するお話です。

その1はこちら

ひどい肩こりの治し方「医療×オーダーメイド枕」

目次



マットレスや布団を変えたら肩こりが治った——なぜ起きるか

「マットレスを変えたら長年の肩こりが治った」という声を外来で多くいただきます。なぜ寝具を変えるだけで肩こりが改善するのでしょうか。

答えは睡眠時間の長さにあります。人は一晩に6〜8時間を寝台の上で過ごします。この間、姿勢が悪ければ首・肩・腰に毎晩負荷がかかり続けます。逆に寝具が体に合っていれば、毎晩6〜8時間かけて首・肩の緊張がリセットされていきます。

病院やクリニックで1〜2時間の治療を受けても、帰宅後に合っていない寝具で8時間過ごせば、翌朝には元に戻ってしまいます。治療の効果を台無しにするほど、寝具の影響は大きいのです。

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治療しても肩こりが治らない本当の理由

肩こりや首の痛み・頭痛・めまいで病院を受診し、検査・診断・治療を行っても「やっぱり肩こりが取れない」という状態が続くことがあります。

その多くのケースで、私は寝具が原因だと考えています。

寝具が原因でひどい肩こりが治らないメカニズム

どんなに丁寧な治療をしても、一晩悪い睡眠姿勢で寝てしまうと翌朝また症状が出てしまいます。肩こりが「治らない→また病院に行く→また戻る」というループを繰り返している方は、ぜひ寝具を見直してみてください。起きたときに肩こりがひどい、布団やマットレスを変えてから肩が楽になった——こうした体験は、睡眠姿勢の改善が直接、肩こりの改善につながることを示しています。

枕と寝台の適合性——なぜ計測所と自宅で感触が違うのか

これまで枕の高さを5mm単位で厳密に調節してきても、計測所では体が楽で寝返りもスムーズだったのに、自宅のベッドで寝てみると感触が違う——そういった経験をされた方がいらっしゃいます。

原因は土台(敷物)の違いです。

畳に布団1枚でも、高価なマットレスでも、それが自分の体に本当に合っているかどうかは別問題です。さらに問題なのは経年劣化です。20〜25年使い続けた布団やマットレスは必ずへたりが生じます。しかも均一なへたりではなく、腰や背中など体重がかかる部分だけが集中的に傷むため、寝ている場所に段差が生まれます。

この段差がある寝台の上では、どんなに精密に合わせた枕でも本来の効果を発揮できません。枕と寝台はセットで体の姿勢を作るものです。

肩こりを治すための布団・マットレス3大条件

条件1:腰が沈まない硬さ

最も重要な条件が「硬さ」です。布団であれば内部の素材・充填量・厚さ、マットレスであればコイルスプリングの硬さや素材が問われます。

基準はシンプルです。「腰が沈まず、寝返りが軽くスムーズに打てること」です。

腰が沈み込むと背骨がくの字に曲がり、首・肩への負担が増します。また寝返りが重くなることで睡眠が浅くなり、肩や首の筋緊張が翌朝まで残ります。

詳しく解説

マットレスは硬め・柔らかめどっちがいい?腰が沈まない硬さの選び方|整形外科医が解説

条件2:表面が平ら

「表面が平らなのは当然では?」と思うかもしれませんが、実は見落とされがちな重要条件です。

布団には表面を固定するステッチ(縫い目)があります。このステッチが不必要に深く入っていたり、内部の綿が偏って薄いところと厚いところが生まれたりすることがあります。また、長年の使用で汗を吸い込んだ部分だけ素材が傷み、凹凸が生まれます。

体が溝にはまり込んでしまうと、スムーズな寝返りができなくなります。表面の平らさは、スムーズな寝返りを支える土台です。

条件3:通気性・保温性・保湿性に優れた素材

夜中に背中が暑くて掛け布団を剥いでしまった経験はないでしょうか。実は睡眠中も体は体温調節を行っており、寝具の素材がこれを助けるかどうかが快眠の質に直結します。

通気性・保温性・保湿性のバランスに優れた素材を選ぶことで、布団内の温度が適切に保たれ、寝返りのたびに熱と湿気が逃げる環境が整います。素材選びは「何でできているか」だけでなく、自分の体温・発汗量に合っているかも重要です。

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寝具見直しの具体的な手順

「どこから手をつければいいかわからない」という方のために、肩こり改善のための寝具見直し手順をまとめます。

ステップ 確認・行動内容 判断の目安
マットレス・布団の使用年数を確認 10年以上→買い替えを検討。20年超→即交換
腰の沈み込みを確認 仰向けで寝たとき腰が沈んで背骨がくの字になるなら要交換
表面の凹凸・段差を確認 よく寝る場所に明確な凹みがある→天地替えまたは買い替え
天地替えを試みる 3〜6ヶ月に1回。改善しなければ買い替えのサイン
新しいマットレスを実際に寝て選ぶ 店頭で仰向け・横向き・寝返りを必ず確認。硬めを基準に
枕の高さを再調整する マットレスを変えると枕の適切な高さが変わる。再確認が必須

難治性のひどい肩こりで悩んでいる方、どうか枕だけでなく布団・マットレスという寝台全体を丁寧に見直してみてください。寝具の3大条件(硬さ・平ら・素材)を整えることが、肩こり改善への確実な一歩です。

よくある質問(FAQ)— 寝具と肩こりの疑問

Q マットレスを変えたら肩こりは治りますか?

A

改善するケースは多いです。特に10年以上使ったマットレスで腰の沈み込みがある場合、適切な硬さのマットレスに替えることで、睡眠中の首・肩への負担が大幅に軽減されます。ただし枕が合っていないと効果が半減するため、マットレスと枕をセットで見直すことが重要です。

Q 寝ても肩こりが治らない場合、何が原因ですか?

A

主な原因として①マットレス・布団のへたりによる腰の沈み込み、②枕の高さが合っていない、③枕・マットレスのどちらか一方しか見直していない、の3つが挙げられます。特に長年使った寝具では気づかないうちにへたりが進んでいることが多く、「寝ていても肩が抜けない」感覚が続く場合は寝具の見直しを優先してください。

Q 起きたら肩こりがひどいのはなぜですか?

A

睡眠中に首・肩への負担がかかり続けているサインです。考えられる原因は①枕が高すぎる・低すぎる、②マットレスがへたって腰が沈み首の角度がずれている、③寝返りが打てていない(腰の沈み込みによる)、の3点です。特に「朝だけひどい・昼以降は楽になる」というパターンは、寝具が原因である可能性が高いです。

Q 敷布団と肩こりは関係がありますか?

A

あります。敷布団が薄すぎる・へたっている場合、床の硬さが直接背骨に伝わったり、逆に柔らかすぎて腰が沈んだりします。また敷布団の内部の綿が偏って凹凸ができると、体がその溝にはまり込んで寝返りができなくなります。敷布団の場合は6〜7年を目安に買い替えを検討し、定期的に天日干しや天地替えを行うことが重要です。

Q 肩こりに合うマットレスの硬さはどのくらいですか?

A

「仰向けで寝たとき腰だけが沈み込まない硬さ」が基本的な目安です。硬すぎると骨盤が持ち上がって背中が反り、柔らかすぎると腰が沈んで背骨がくの字になります。どちらも首・肩への負担につながります。迷ったときは「硬め」を選ぶことが失敗の少ない選択です。必ず店頭で実際に横になり、寝返りを打って確認してください。

Q マットレスを変えたら枕も変える必要がありますか?

A

変える必要はありませんが、必ず枕の高さを再確認・再調整してください。マットレスの硬さが変わると腰の沈み込みが変わり、それに伴って枕の適切な高さも変わります。新しいマットレスが古いものより硬い場合は枕を高めに、柔らかい場合は低めに調整する必要があります。枕とマットレスはセットで寝姿勢を作るものです。

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    「山田朱織(やまだしゅおり)とは?」

    16号整形外科院長 医学博士
    ㈱山田朱織枕研究所 代表取締役社長 マクラ・エバンジェリスト
    治療の一環として枕を指導する「枕外来」を開設し、
    睡眠姿勢や枕の研究を行っております。
    普段から診察室で患者様にお伝えしていることを
    できるだけそのままお伝えしております。

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